kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

介護士が考える、介護保険料引き上げ案への8つの疑問

私は、老人ホームで介護士として働く「かいごの木」です。

 

最近、厚生労働省が検討している、高齢者の介護保険料引き上げ案について、介護士の視点から思うことを、8つの疑問としてまとめました。

 

1.所得410万円以上は、なぜ対象なのか?

厚生労働省の案では、年間の合計所得が410万円以上の高齢者を対象に、介護保険料を引き上げることになっています。

 

しかし、410万円という基準は、なぜこの数字になったのか、明確な説明がありません。

 

高齢者の平均年収は約400万円と言われていますが、410万円以上になると、もう高所得者扱いなのか、それとも、まだまだ中間層なのか、判断がつきません。

 

2.引き上げ幅は、なぜこれほど大きいのか?

厚生労働省の案では、引き上げ幅は、所得によって1.8倍から2.6倍になるとされています。

 

これは、現在の最大負担額より、1,200円から3,000円ほど高くなります。

介護保険料は、高齢者の生活に大きな負担となるものです。

これほど大きな引き上げ幅は、本当に必要なのか、疑問です。

 

3.低所得者の保険料を下げるのは、なぜなのか?

厚生労働省の案では、所得410万円以上の高齢者の保険料を上げることで得られた収入を、低所得者の保険料引き下げに充てることになっています。

 

しかし、低所得者の保険料を下げることで、介護サービスの質が低下するのではないか、という懸念があります。

 

介護サービスは、人手不足とコスト高が問題になっています。

低所得者の保険料を下げることで、介護事業者の経営が圧迫され、介護サービスの質が低下する可能性は否定できません。

 

4.介護保険料は、なぜこのタイミングで引き上げるのか?

厚生労働省の案では、2024年度から介護保険料を引き上げるとされています。

しかし、2024年度は、参議院選挙の年です。

 

介護保険料引き上げは、高齢者の票を失うリスクがある政策です。

なぜ、このタイミングで介護保険料を引き上げるのか、その理由は、理解できません。

 

5.介護保険料をもっと効率的に使うことはできないのか?

介護保険料は、高齢者の介護サービスに使われますが、その使い道は、必ずしも効率的とは言えません。

 

例えば、介護施設の建設費や、介護事業者の経営支援などに、多くのお金が使われています。

 

介護保険料をもっと効率的に使うことで、介護サービスの質を高めることも可能ではないでしょうか。

 

6.介護保険料を上げるのではなく、

 他の方法で財源を確保してはどうか?

介護保険料を上げるのではなく、他の方法で財源を確保することも考えられます。

例えば、資産課税を強化したり、消費税を増税したりすることで、介護保険の財源を確保することは可能です。

 

介護保険料を上げるのではなく、他の方法で財源を確保することで、高齢者の負担を軽減することも可能ではないでしょうか。

 

7.介護保険制度自体を見直すことはないのか?

介護保険制度自体を見直すことも、検討すべきでしょう。

例えば、介護保険の給付範囲を拡大したり、介護サービスの質を向上させたりすることで、介護保険料の負担を軽減することも可能ではないでしょうか。

 

8.介護保険料引き上げは、高齢者の生きる意欲を

 奪うのではないか?

介護保険料を引き上げることで、高齢者の生きる意欲を奪うのではないか、という懸念もあります。

 

介護保険料の負担が増えることで、高齢者は、外出や旅行などの楽しみを我慢せざるを得なくなるかもしれません。

 

介護保険料を引き上げることで、高齢者の生きる意欲を奪うようなことがあってはならないと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。