kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

何もすることが無いという高齢者の実情

私は、老人ホームで介護士として働いている「かいごの木」です。

 

これまでに、多くの施設高齢者と接してきましたが、その中で、

「何もすることが無い」という悩みを抱える高齢者を多く見てきました。

 

高齢になると、身体的・精神的な衰えによって、できることが限られてきます。そのため、仕事や家事、趣味など、これまでやってきたことができなくなってしまうのです。すると、生活に張り合いや生きがいを見出すことができず、孤独や不安を感じてしまうようになります。

 

例えば、ある男性は、定年退職を機に、何もすることがなくなったと嘆いていました。これまでは、仕事に忙殺され、家族や友人と過ごす時間もありませんでした。しかし、退職後は、それまで当たり前だった仕事や家事がなくなり、一日中、何をしていいのか分からなくなってしまったのです。

 

また、ある女性は、介護のために仕事を辞めざるを得なくなり、外出することもままならなくなってしまいました。家の中で一人で過ごす時間が長くなり、孤独感や不安感に襲われるようになりました。

 

このように、高齢になると、何もすることが無いという悩みを抱える人は少なくありません。その背景には、高齢化社会の進展や、家族構成の変化など、さまざまな要因が考えられます。

 

高齢化社会の進展

日本は、世界でも有数の高齢化社会です。2022年には、65歳以上の人口が30%を超え、2030年には35%を超えると予測されています。高齢化社会の進展によって、高齢者の割合が増加し、社会全体で高齢者への支援が求められています。

 

しかし、高齢者への支援は、まだまだ十分とは言えません。例えば、介護保険の給付を受けるには、一定の要件を満たす必要があります。そのため、要件を満たすことができない高齢者は、自力で生活を維持していく必要があります。

 

家族構成の変化

また、家族構成の変化も、高齢者の悩みの原因の一つです。近年、核家族化が進み、高齢者は夫婦二人世帯や一人暮らしで生活するケースが増えています。家族のサポートを受けることができない場合、高齢者は、生活の困難に直面することになります。

 

高齢者の気持ちに寄り添うことが大切

高齢者が何もすることが無いという悩みを抱えている場合、まずは、その気持ちに寄り添うことが大切です。高齢者自身が、何をしたいと思っているのか、何に困っているのかを聞き、理解するようにしましょう。

 

また、高齢者の能力や適性に合わせて、できることを見つけてあげることも大切です。例えば、手芸や料理、園芸など、これまでに経験したことのあることに挑戦してみるのも良いでしょう。また、ボランティア活動に参加するなど、社会とのつながりを持つことも、生きがいづくりにつながります。

 

さらに、高齢者の孤独感や不安感を解消することも重要です。家族や友人との交流を促したり、地域の行事に参加する機会をつくったりすることで、高齢者が社会とつながりを感じられる環境を整えてあげましょう。

 

高齢者への支援を充実させる

社会全体で、高齢者への支援を充実させることも重要です。例えば、介護保険の給付要件の緩和や、高齢者向けの就労支援の拡充などが挙げられます。

 

また、高齢者が生きがいを持って生活できるよう、社会参加の機会を増やすことも大切です。例えば、ボランティア活動の支援や、高齢者向けの文化・スポーツ活動の充実などが挙げられます。

 

高齢者への支援を充実させることで、高齢者が生き生きと生活できる社会を実現していきたいものです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。