私は、老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。
2022年、認知症高齢者の行方不明者は全国で1万8709人と、過去最多となりました。これは、統計を取り始めた2012年から10年で約2倍に増えています。
認知症高齢者の行方不明は、社会問題となっています。行方不明になった高齢者は、交通事故や低体温症などの危険にさらされるだけでなく、発見されたとしても、認知症の症状が悪化したり、家族との信頼関係が崩れたりするなど、さまざまな問題が生じる可能性があります。
認知症高齢者が行方不明になる原因
認知症高齢者が行方不明になる原因は、以下のようなものが挙げられます。
- 認知症による記憶障害や判断力の低下
- 徘徊の習癖
- 家族や介護スタッフの目を盗んでの外出
認知症による記憶障害や判断力の低下は、認知症高齢者が行方不明になる最も大きな原因です。認知症になると、物事の記憶や判断力が低下し、行き先や目的を忘れて、そのまま外出してしまうことがあります。
また、認知症高齢者は、徘徊の習癖を持つことがあります。徘徊は、認知症の症状のひとつであり、目的なく、ただ歩き回ってしまうことです。徘徊中に、行方不明になってしまうことがあります。
さらに、家族や介護スタッフの目を盗んでの外出も、認知症高齢者が行方不明になる原因となります。認知症高齢者は、外に出たいという気持ちが強く、家族や介護スタッフの目を盗んで、外出してしまうことがあります。
認知症高齢者行方不明を防ぐために
認知症高齢者行方不明を防ぐためには、以下の取り組みが必要です。
認知症の早期発見・早期治療を行うことで、認知症の症状を軽減し、徘徊のリスクを減らすことができます。また、認知症の症状やリスクを理解することで、家族や介護スタッフが認知症高齢者の行動を予測し、適切な対応をとることができるようになります。
さらに、行方不明対策を実施することで、認知症高齢者が行方不明になった場合に、早期に発見し、安全を確保しやすくなります。
行方不明対策の具体的な例
以下のようなものが挙げられます。
認知症高齢者の服や持ち物に、連絡先や氏名を記入しておけば、行方不明になった場合に、発見者が連絡を取りやすくなります。
また、認知症高齢者の行動を把握するためのシステムを導入しておけば、外出の際に、家族や介護スタッフに通知を送ることができます。さらに、認知症高齢者の外出を制限することで、行方不明のリスクを減らすことができます。
読者の皆さんへ
認知症高齢者行方不明は、社会全体で取り組むべき課題です。読者の皆さんも、認知症高齢者行方不明の問題を理解し、解決に向けた取り組みに協力していただければ幸いです。
最後に
私は、老人ホームで働く介護士として、認知症高齢者の行方不明を防ぐために、日々努めています。しかし、一人でできることには限界があります。読者の皆さんも、認知症高齢者行方不明の問題を理解し、解決に向けた取り組みに協力していただければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。