私は、老人ホームで介護士として働く「かいごの木」です。
この仕事を始めたきっかけは、身内が老人ホームに入居する機会があり。そこで勤めている介護士さんとふれあう中で、自分の介護知識の乏しさや入居者さんに喜ばれるやりがい感じ、この介護士という道を志望しました。
しかし、実際に現場で働き始めてからは、想像以上に厳しい現実に直面しました。入居者の方々の介護はもちろん、書類作成や電話対応など、事務的な仕事も多く、残業も当たり前でした。また、人間関係のトラブルも多く、悩むことも少なくありませんでした。
そんな中、私の周りでも、次々と介護士が辞めていきました。辞める理由は様々ですが、よく聞くのは以下のようなものです。
- 人間関係のトラブル
- 給与や待遇への不満
- 仕事のやりがいを見出せない
- 身体的な負担
このように、介護人材の流出は深刻な問題となっています。では、なぜ介護人材の流出は止まらないのでしょうか?その原因を、私が現場で働く中で感じたことを踏まえて、考えていきたいと思います。
1.人間関係のトラブル
介護の仕事は、入居者の方々とのコミュニケーションが欠かせません。そのため、人間関係のトラブルは、介護現場でよく起こる問題です。
入居者の方々は、認知症や身体障害などにより、自分の思いをうまく伝えることができない場合があります。そのため、介護士が入居者の方々の気持ちを汲み取り、適切な対応をすることが重要です。しかし、これがうまくいかず、入居者の方々とのトラブルに発展してしまうことがあります。
また、介護士同士の人間関係のトラブルも少なくありません。介護の仕事は、肉体的にも精神的にも負担が大きいため、ストレスを抱えている介護士も少なくありません。そんな中で、ちょっとした言葉の行き違いや、仕事の進め方に対する意見の食い違いなどがきっかけで、人間関係のトラブルに発展してしまうことがあります。
2.給与や待遇への不満
介護の仕事は、やりがいのある仕事ですが、給与や待遇は決して高くはありません。厚生労働省の調査によると、介護職員の平均月収は約20万円です。これは、他の業種と比べると、かなり低い水準となっています。
また、介護の仕事は、夜勤や休日出勤など、不規則な勤務形態も多いため、収入が安定しないという問題もあります。
さらに、介護職員は、資格や経験を積んでも、給与や待遇があまり上がらないという問題もあります。そのため、やりがいはあるものの、経済的な不安から、介護職を辞めてしまう人も少なくありません。
3.仕事のやりがいを見出せない
介護の仕事は、入居者の方々の生活を支える、とてもやりがいのある仕事です。しかし、入居者の方々の状態によっては、なかなか成果を感じることができないこともあります。
また、介護の仕事は、肉体的にも精神的にも負担が大きいため、仕事に疲れてしまい、やりがいを見出せなくなってしまう人も少なくありません。
5.身体的な負担
介護の仕事は、入居者の方々の介助や、食事や排泄などの介護を行うため、体力的な負担が大きい仕事です。特に、入居者の方々の体重が重い場合や、認知症などで意思疎通が難しい場合などは、介助に大きな力や技術が必要となります。
また、介護の仕事は、長時間労働や夜勤など、不規則な勤務形態も多いため、身体的な負担はさらに大きくなります。そのため、身体を壊して介護職を辞めてしまう人も少なくありません。
介護人材の流出は、介護業界にとって、深刻な問題です。この問題を解決するためには、以下の対策が考えられます。
- 人間関係のトラブルの防止
- 給与や待遇の改善
- 仕事のやりがいの向上
- 身体的な負担の軽減
人間関係のトラブルの防止には、介護士同士のコミュニケーションを活性化させることが重要です。また、入居者の方々の気持ちに寄り添った対応をするための研修や教育を充実させることも必要です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。