kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

「ない」を求めるのではなく、「ある」にフォーカスする

わたしは、老人ホームで働く介護士「かいごの木」です。

 

日々、利用者様の介護に携わる中で、多くのことを学んでいます。

その中で、最近強く思うことがあります。それは、「ない」を求めるのではなく、今「ある」にフォーカスするということ。

 

介護の仕事は、どうしても「できないこと」に目を向けてしまうものです。歩けなくなった、話せなくなった、記憶がなくなった、など、利用者様が失われた能力や機能に目が行きがちです。

 

もちろん、そうした「できないこと」を理解し、支援することは大切です。しかし、そればかりに目を向けていると、利用者様の「できること」や「ある」ことに気づけなくなってしまいます。

 

例えば、歩けなくなった利用者様でも、腕を動かすことはできるかもしれません。話せなくなった利用者様でも、ジェスチャーや表情で意思を伝えることができます。記憶がなくなった利用者様でも、昔の思い出を話すことで、心は生き生きとしています。

 

こうした「できること」や「ある」ことに目を向けることで、利用者様の存在そのものをより深く理解することができます。そして、その理解を基に、利用者様の望む生活を実現するための支援をすることができるのです。

 

もちろん、介護の仕事は簡単ではありません。利用者様の「できないこと」を補うために、私たちは多くの努力をする必要があります。しかし、それだけでなく、利用者様の「できること」や「ある」ことにも目を向けることで、介護はもっと楽しく、やりがいのある仕事になるはずです。

 

以下に、私が介護の現場で実践している「ない」を求めるのではなく、今「ある」にフォーカスする方法の例をご紹介します。

 

  • 利用者様の「できること」や「ある」を記録する

利用者様の「できること」や「ある」を記録しておくと、日々の介護に役立ちます。例えば、歩行が困難な利用者様でも、杖を使って歩行できる距離や時間が分かれば、より安全で快適な介助が可能になります。また、話せなくなった利用者様でも、ジェスチャーや表情で意思を伝えられる言葉が分かれば、よりスムーズなコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

 

  • 利用者様と対話する

利用者様と対話することで、その人らしさや生きてきた人生をより深く理解することができます。例えば、歩けなくなった利用者様でも、昔はよく歩き回っていたという話をすることで、その人らしさや生きてきた人生をより深く理解することができます。また、話せなくなった利用者様でも、昔の思い出を話すことで、心は生き生きとしていることが分かるでしょう。

 

  • 利用者様の望む生活を実現するために、工夫する

利用者様の「できること」や「ある」を基に、その人らしい生活を実現するために工夫しましょう。例えば、歩行が困難な利用者様でも、車椅子やシルバーカーを活用することで、よりアクティブな生活を送ることができます。また、話せなくなった利用者様でも、手話や筆談を活用することで、より豊かなコミュニケーションを図ることができます。

 

介護は、利用者様と共に生きる仕事です。利用者様の「できないこと」に目を向けることは大切ですが、それだけでなく、利用者様の「できること」や「ある」にも目を向けることで、より豊かな介護を提供することができるはずです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。