kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

断捨離できない高齢者

私は、老人ホームで介護士として働いている「かいごの木」です。入居者の中には、断捨離ができない方が少なくありません。

 

断捨離できない高齢者には、どのような理由があるのでしょうか。

  1. もったいないと思う

高齢者は、物に困った経験をしてきた世代が多いです。そのため、物を捨てるのに抵抗があり、「もったいない」と思う気持ちが強い傾向があります。

 

例えば、昔使っていた服や家電、思い出の品などは、捨てることにためらいを感じます。また、高齢になると経済的に余裕がなくなってくることもあり、物を捨てることでお金が浮くというメリットも薄れてしまいます。

 

  1. 思い出につながる物だから

高齢者にとって、物には思い出が詰まっています。そのため、物を捨てることで、その思い出も失ってしまうと考えます。

 

例えば、子供の頃にもらったおもちゃや、家族で使った食器、旅行で買ったお土産などは、捨てることができません。また、高齢になると記憶力が衰えてくることもあり、物に触れることで思い出を蘇らせようとします。

 

  1. 物があると安心する

高齢者にとって、物は心のよりどころとなります。例えば、病気や介護で体力が衰えたとき、物があることで安心感を得ることができます。

 

また、高齢になると、孤独感や寂しさを感じることも多くなります。物があることで、自分は一人ではないと感じることができます。

 

断捨離できない高齢者に対して、私たち介護士はどのような対応をすればよいのでしょうか。

 

  1. 断捨離のメリットを理解させる

まずは、断捨離のメリットを理解させましょう。例えば、物を減らすことで部屋が広くなり、掃除がしやすくなることや、災害時に避難しやすくなることなどを説明します。

また、高齢になると、物が増えすぎて管理が難しくなることも説明しましょう。

 

  1. 思い出を残す方法を提案する

思い出につながる物は、捨てずに残す方法を提案しましょう。例えば、写真やアルバムに残したり、思い出の品を集めた場所を作ったりすることができます。

 

また、思い出を語り合うことも大切です。介護士が一緒になって思い出を語り合うことで、入居者の気持ちを理解し、断捨離への理解を深めることができます。

 

  1. 無理をさせない

断捨離は、無理をさせないようにしましょう。入居者が納得する範囲で、少しずつ進めていくことが大切です。

 

また、断捨離がうまくいかなかったときは、無理に責めずに、また別の機会にチャレンジするようにしましょう。

 

高齢者が断捨離をするのは、簡単なことではありません。しかし、断捨離をすることで、入居者の生活がより快適になることもあります。

 

介護士は、入居者の気持ちを理解し、寄り添いながら、断捨離をサポートしていくことが大切です。

 

断捨離の進め方

断捨離を進めるときには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。

  • 最初に、部屋全体を片付けるのではなく、1カ所ずつ片付けていく。
  • 物は、使うもの、捨てるもの、迷うものの3つに仕分ける。
  • 捨てるものは、リサイクルや寄付などで再利用できるようにする。
  • 迷うものは、しばらく置いておいて、その後も必要か判断する。

 

また、断捨離は、一人で行うのではなく、家族や介護士と一緒に行うと、よりスムーズに進めることができます。

 

断捨離は、高齢者の生活をより快適にするための一助となるものです。介護士は、入居者の気持ちを理解し、寄り添いながら、断捨離をサポートしていくことが大切です。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。