私は老人ホームで介護士として働いている「かいごの木」です。長年、多くの高齢者の方々と接する中で、あることに気づきました。それは、「心の声を口に出してみる」ことで、驚くほど変化が起こるということです。
心の声を閉ざしてしまう理由
高齢者の方々は、さまざまな理由で心の声を閉ざしてしまうことがあります。
- 周囲に迷惑をかけたくない
- 自分の弱みを見せたくない
- 理解してもらえない
- どうせ何も変わらない
こうした思いから、本音を内に秘めてしまうのです。
心の声を口に出すことのメリット
しかし、心の声を口に出すことで、以下のようなメリットがあります。
- 気持ちが楽になる
- 問題解決の糸口が見つかる
- 周囲との理解が深まる
- 自分自身を認めることができる
心の声を溜め込むことは、ストレスや不安を増大させてしまいます。しかし、それを吐き出すことで、気持ちが楽になり、問題解決に向けて前向きになることができます。
また、周囲の人と心の声を共有することで、互いの理解が深まり、より良い関係を築くことができます。さらに、自分の思いを言葉にすることで、自分自身を客観的に捉え、認めることができるようになります。
実際にあった事例
私が実際に経験した事例をご紹介します。
Aさんは、
認知症を患っており、娘さんに迷惑をかけたくないという思いから、自分の不安や不満を誰にも話していませんでした。しかし、ある日、個別面談の際に、娘さんに会えない寂しさや不安を吐き出しました。
Aさんの話を聞いた私は、娘さんに連絡を取り、Aさんの気持ちを伝えました。娘さんは、Aさんの思いを知り、定期的に面会に来るようになりました。娘さんに会えるようになったAさんは、表情が明るくなり、生活にも張り合いが出てきました。
Bさんは、
転倒して骨折し、介護が必要になりました。しかし、周囲に頼るのが苦手で、一人で抱え込もうとしていました。ある日、私はBさんに、「一人で抱え込まないで、困ったことがあれば言ってください」と声をかけました。
Bさんは、私の言葉に励まされ、自分の不安や心配を話してくれました。Bさんの話を聞いて、私は必要なサポートを提供しました。Bさんは、周囲の支えを感じ、安心して生活を送るようになりました。
心の声を聞き出すためのポイント
相手の心の声を聞き出すためには、以下の点に注意することが大切です。
- 安心できる環境を作る
- じっくりと話を聞く
- 共感を示す
- 批判や否定をしない
相手が安心して話せる環境を作るために、笑顔で接し、ゆっくりと話すようにしましょう。また、相手の話を最後まで聞き、共感を示すことが大切です。批判や否定は、相手を萎縮させてしまうので避けましょう。
まとめ
相手の心の声を口に出してみることは、本人にとっても、周囲の人にとっても大きなメリットがあります。
介護士として、一人ひとりの心の声に耳を傾け、それを口に出せるようサポートすることが大切です。
最後に
このブログを読んで、少しでも多くの方が、相手の心の声を聞き出すことの大切さに気づいていただければ幸いです。
ぜひ、あなたも周りの人の心の声に耳を傾けてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。