kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

高齢者の鬱について

私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。日々、高齢者の方々と接する中で、多くの喜びや温かさを感じています。しかし、同時に、高齢者鬱と呼ばれる病と向き合うことも少なくありません。

 

私の母も高齢者鬱を患い、長い間苦しみました。母が元気だった頃の姿を知っているだけに、その変化は見るに堪えませんでした。母が抱える心の闇を理解することができず、何も力になれない自分を責め続けた日々もありました。

 

しかし、介護士として多くの高齢者の方と接する中で、高齢者鬱について少しずつ理解を深めていくことができました。そして、母が経験した苦しみを少しでも多くの人に知ってもらい、同じような思いをする人が一人でも減ればと思い、このブログを書くことにしました。

 

高齢者鬱とは?

高齢者鬱とは、65歳以上の高齢者に発症するうつ病のことを指します。若い人のうつ病と症状は似ていますが、高齢者鬱の場合は、以下のような特徴があります。

 

  • 身体症状が前面に出やすい:頭痛、胃痛、倦怠感などの身体症状が強く、うつ病だと気づきにくい
  • 無気力や無関心:趣味や好きな活動への興味がなくなり、無気力な状態になる
  • 集中力の低下:物忘れや判断力の低下が著しくなる
  • 不眠や食欲不振:睡眠障害や食欲の低下が続く
  • 孤独感や不安感:孤独感や将来への不安感が強い

 

高齢者鬱の原因

高齢者鬱の原因は様々ですが、主に以下の要因が挙げられます。

  • 身体機能の低下:加齢に伴う身体機能の低下は、自信喪失や孤独感につながります。
  • 社会的な役割の喪失:退職や配偶者の死などによって、社会的な役割を失うことで、生きがいを感じられなくなることがあります。
  • 慢性的な病気:慢性的な病気の痛みや苦しみは、精神的な負担となり、うつ病を発症するリスクを高めます。
  • 孤独感:家族や友人との交流が減り、孤独感を抱えることで、うつ病を発症するリスクが高めます。

 

高齢者鬱の治療

高齢者鬱は、適切な治療によって改善することが可能です。治療法としては、以下のようなものがあります。

  • 薬物療法抗うつ薬抗不安薬などの薬を服用することで、症状を改善します。
  • 心理療法:カウンセリングなどを通して、心の状態を整えます。
  • 生活習慣の改善:規則正しい生活習慣を送り、適度な運動をすることで、心身の健康を保ちます。

 

介護士ができること

高齢者鬱は、周囲の人からの理解と支えが非常に重要です。介護士ができることは、以下のようなことです。

  • 異変に気づく:高齢者の方の様子に注意を払い、些細な変化を見逃さないようにする。
  • 話を聞いてあげる:高齢者の方の話をしっかりと聞いて、気持ちを理解しようと努める。
  • 生活をサポートする:日常生活のサポートをすることで、負担を軽減する。
  • 専門家に相談する:症状が重症の場合は、医師や精神科医に相談する。

 

高齢者鬱への理解を深めよう

高齢者鬱は、決して珍しい病気ではありません。しかし、認知度が低いため、適切な治療を受けられずに苦しんでいる人が少なくありません。

 

高齢者鬱について理解を深め、周囲の人からの温かいサポートがあれば、多くの方が元気を取り戻すことができます。

 

このブログが、高齢者鬱への理解を深めるきっかけになれば幸いです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。