kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

入居者の感情を直感的に受け取るには?

私は老人ホームで働く介護士として、日々たくさんの入居者と接しています。この仕事を通じて感じるのは、入居者様の感情を理解し、その気持ちに寄り添うことがいかに大切かということです。しかし、感情を直感的に受け取ることは簡単ではありません。

 

そこで今回は、私が実践している方法や考え方をシェアして、皆さんの参考になればと思います。

 

1.相手の目を見ることの大切さ

入居者様と接する際に、まず意識しているのは「目を見ること」です。目は心の窓と言われるように、人の感情がよく現れる場所です。目の輝きや動き、目線の方向などから、その人が今何を感じているのかを察することができます。

 

例えば、ある入居者様が不安そうな目をしているとき、私はその不安の原因を探るために話しかけます。何か心配事があるのか、体調が悪いのか、それとも何か特定の出来事があったのか。目を見て感じたことから、次のアクションを決めるようにしています。

 

2.声のトーンや話し方に注目する

声のトーンや話し方も、感情を読み取るための重要な手がかりです。同じ言葉でも、トーンやリズムによって意味が大きく変わります。入居者様が穏やかな声で話すときと、興奮した声で話すときでは、その背後にある感情も異なります。

 

例えば、朝の挨拶のときに「おはようございます」と言った声がいつもと違って沈んでいたら、その入居者様は何か困ったことがあるのかもしれません。声の変化に気づいたら、その原因を探り、必要であればサポートすることが大切です。

 

3.身体のサインを見逃さない

感情は言葉だけでなく、身体の動きにも現れます。緊張しているときは肩がこわばったり、不安なときは手が震えたりします。逆にリラックスしているときは、身体が柔らかく、動きも自然になります。

 

入居者様が普段と違う動きをしているとき、例えば手を握りしめている、足を落ち着きなく動かしているなどのサインが見られたら、その背後にある感情を理解するために注意を払います。その上で、リラックスできる環境を整えたり、安心できる言葉をかけたりすることで、入居者様の心のケアを行います。

 

4.時間をかけて信頼関係を築く

感情を直感的に受け取るためには、入居者との信頼関係が不可欠です。信頼関係が築かれていれば、入居者は自分の感情を率直に表現しやすくなりますし、こちらもその感情を受け取りやすくなります。

 

信頼関係を築くためには、時間をかけることが必要です。毎日の小さなやり取りを大切にし、入居者様一人一人の話に耳を傾けることで、少しずつ信頼を深めていきます。時には、自分の感情や考えも共有することで、相互理解が深まります。

 

5.共感の心を持つ

共感の心を持つことも、感情を受け取る上で非常に重要です。共感とは、相手の気持ちに寄り添い、その感情を共有することです。相手の立場に立って物事を考えることで、自然とその人の感情が見えてきます。

 

例えば、ある入居者様が過去の思い出について話し始めたとき、その話に共感し、共に喜びや悲しみを感じることで、入居者様は自分の感情が理解されていると感じます。これが、入居者様の心を開かせる一助となります。

 

6.経験を通じた学び

最後に、感情を直感的に受け取るためには、経験を通じた学びが欠かせません。多くの入居者様と接する中で、様々な感情やその表れ方に触れることで、自然と感情を読み取る力が養われます。

 

失敗を恐れずに、毎日の業務の中で感情を受け取る練習を積み重ねることが大切です。失敗から学び、次に活かすことで、徐々に感情に対する感度が高まります。

 

まとめ

老人ホームで働く介護士として、入居者様の感情を直感的に受け取ることは非常に重要です。そのためには、目を見ること、声のトーンや話し方に注目すること、身体のサインを見逃さないこと、信頼関係を築くこと、共感の心を持つこと、そして経験を通じた学びが必要です。

 

これらのポイントを意識しながら日々の業務に取り組むことで、入居者様の感情をより深く理解し、その感情に寄り添うケアができるようになります。そして、それが入居者様の安心感や幸福感を高めることにつながるのです。

 

皆さんもぜひ、これらの方法を試してみてください。入居者様との関係がより豊かで充実したものになることを願っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。