kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

「おかげさま」を大切にしていると起こること

日々、入居者様と向き合いながら、この仕事の奥深さや人とのつながりの大切さを実感しています。

 

そんな日々の中で、私が特に大切にしている言葉があります。


それは 「おかげさま」 という言葉です。

 

「おかげさまで元気です」
「おかげさまで助かりました」
「おかげさまで今日も無事に過ごせました」

 

この言葉には、 「自分ひとりではなく、誰かのおかげで今がある」 という感謝の気持ちが込められています。


介護の現場で「おかげさま」の心を大切にしていると、不思議なことにいろいろな良い変化が起こります。

 

今日は、そんな「おかげさま」を大切にすることで起こることについて、お話ししたいと思います。

 

入居者様との関係が変わる

介護士として働いていると、入居者様に対して「お世話をしている」という気持ちになりがちです。


でも、私はできるだけ「おかげさま」の心を忘れないようにしています。

 

「今日も一緒に過ごせて、おかげさまで私も元気をもらえました」
「お話を聞かせてもらえて、おかげさまで楽しい時間を過ごせました」

 

そんなふうに、入居者様の存在に感謝する気持ちを持つと、不思議と関係が変わっていくのです。

 

ある日、こんなことがありました。


普段あまり笑顔を見せない入居者様が、「ありがとうね」とポツリとおっしゃったのです。

 

「こちらこそ、おかげさまで今日もお話しできて嬉しかったです」と伝えると、少し驚いたような顔をされ、やがて優しく微笑んでくださいました。

 

介護士は、入居者様を「支える側」であると同時に、「支えられる側」でもあります。


「おかげさまで」という気持ちを持つことで、 「支える人」と「支えられる人」という一方通行の関係ではなく、「お互いに助け合う関係」 になれるのだと感じます。

 

② 職場の人間関係が穏やかになる

介護の現場は忙しく、時には人間関係がギスギスしてしまうこともあります。
私自身、仕事に追われて余裕がなくなり、ついピリピリしてしまうこともあります。

 

でも、そんなときこそ「おかげさま」の気持ちを持つことが大切だと感じます。

 

「○○さんがサポートしてくれたおかげで助かりました」
「いつもフォローしてくれてありがとう、おかげさまでスムーズに進みました」

 

そんなふうに、 「おかげさま」の言葉を意識的に使うことで、職場の空気が穏やかになる ことを実感しています。

 

実際、私が「おかげさま」の言葉を大切にし始めてから、職場の会話が少しずつ変わってきました。


以前は「忙しい」「大変だ」「どうして私ばかり」といった言葉が飛び交っていたのですが、今は 「ありがとう」「助かった」「おかげさま」の言葉が増えてきた のです。

 

人は感謝されると嬉しいものです。


そして、感謝の言葉が増えると、自然と助け合いの精神が生まれます。
結果として、職場全体が温かい雰囲気になり、ストレスも減っていくのだと感じています。

 

③ 小さな幸せに気づけるようになる

介護の現場では、日々さまざまな出来事があります。


時には、入居者様の状態が急変したり、ご家族から厳しい言葉をいただいたりすることもあります。


そんなとき、「なんでこんなに大変なんだろう」と落ち込んでしまうこともあります。

 

でも、「おかげさま」の気持ちを持つと、不思議と 「小さな幸せ」に気づけるようになる のです。

 

たとえば…

 

☑ 入居者様が「今日は気持ちよく眠れたよ」と言ってくださったとき
☑ 一緒に歌を歌ったら、思わず笑顔がこぼれたとき
☑ 同僚が「お疲れさま!」と声をかけてくれたとき

 

どんなに忙しくても、こうした小さな出来事に 「おかげさまで、今日も良い一日だったな」 と感謝できるようになるのです。

 

そうすると、不思議なことに心が穏やかになり、気持ちが前向きになっていきます。

 

④ 人生観が変わる

私はこの仕事を通じて、「おかげさま」の気持ちを持つことで 人生観が変わる ことを実感しています。

 

入居者様の中には、戦争や貧しい時代を生き抜いてこられた方もいらっしゃいます。


そんな方々が、「ここまで生きてこられたのは、みんなのおかげ」とおっしゃるのを聞くたびに、 「人生は決して一人では生きられない」 ということを痛感します。

 

私たちが今、こうして働けるのも、誰かが道を切り開いてくれたおかげ。
今日も健康でいられるのも、支えてくれる人がいるおかげ。

 

そう思うと、 どんなに辛いことがあっても、「一人で頑張らなきゃ」と思わず、「支えてくれる人に感謝しながら生きていこう」 という気持ちになれるのです。

 

まとめ:「おかげさま」の心がもたらすもの

「おかげさま」を大切にすると、次のような良いことが起こります。

 

入居者様との関係が深まる
職場の人間関係が穏やかになる
小さな幸せに気づけるようになる
人生観が変わる

 

そして、何よりも 「心が豊かになる」 のです。

 

介護の仕事は決して楽ではありませんが、「おかげさま」の気持ちを持つことで、 「誰かのために働ける幸せ」 を感じられるようになります。

 

これからも、入居者様や同僚、家族、すべての人とのご縁に感謝しながら、「おかげさま」を大切にして生きていきたいと思います。

 

そして、この記事を読んでくださったあなたにも、 「おかげさまの心」が、たくさんの幸せをもたらしますように。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。