kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

なぜ、責任感が強い介護職員が暴行事件を起こすのか?

介護現場で、責任感が強い介護職員が暴行事件を起こすケースが後を絶ちません。なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか?

 

私は、介護士として老人ホームで働いています。これまで、多くの介護職員と関わり、暴行事件を起こしてしまった職員にも接してきました。その経験から、暴行事件の背景には、以下の3つの要因があると考えています。

 

1.過度な責任感

暴行事件を起こした職員は、皆、入居者や利用者のことを第一に考え、責任を持って仕事に取り組んでいた人ばかりです。しかし、その責任感が行き過ぎてしまい、入居者や利用者の行動や言動にイライラや怒りを覚え、暴力に走ってしまうのです。

 

例えば、認知症の入居者が、同じことを何度も繰り返したり、暴言を吐いたりすると、職員は「もう、どうしたらいいの?」と、途方に暮れてしまいます。そんなときに、入居者や利用者の行動や言動に、つい感情的になって暴力を振るってしまうのです。

 

2.孤立感

介護現場は、常に人手不足が問題になっています。そのため、職員一人ひとりが、多くの入居者や利用者を担当することになります。その結果、職員は常に多忙で、一人で抱え込みすぎる傾向があります。

 

一人で抱え込むと、ストレスや疲労が蓄積し、精神的に不安定になりやすくなります。そして、つい入居者や利用者に対して、暴力を振るってしまうのです。

 

3.職場環境の課題

介護現場では、まだまだパワハラやセクハラなどの職場いじめが後を絶ちません。また、介護報酬の低さや、長時間労働などの問題も、職員の負担となっています。

 

このような職場環境では、職員は常にストレスや不安を感じながら仕事をすることになります。その結果、暴力に走ってしまうリスクが高まります。

 

暴行事件を起こさないためには、上記のような要因を解消していく必要があります。

 

まずは、職員の過度な責任感を軽減するために、職場の体制や制度を整備する必要があります。例えば、入居者や利用者の行動や言動に対する相談窓口を設置する、職員の負担を軽減するための人員配置や業務改善を行うなどの対策が必要です。

 

また、職員の孤立感を解消するために、職場内のコミュニケーションを活性化させ、職員同士の連携を強化する必要があります。さらに、職員のメンタルヘルスを保つための取り組みも重要です。

 

暴行事件は、決して許されるものではありません。しかし、その背景には、職員の責任感や孤立感、職場環境の課題など、さまざまな要因が存在しています。これらの要因を解消していくことで、暴行事件を未然に防ぐことができるのです。

 

介護職員の皆さん、どうか自分の身を守るためにも、そして、入居者や利用者のためにも、無理をせずに、自分のできることを精一杯やってみてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。