kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

大金が手に入ったらあなたは何がしたいですか?

もし、ある日突然「大金」が手に入ったら、あなたは何をしたいと思いますか?


宝くじに当たったり、思いがけない遺産が舞い込んだり――現実にはなかなか起こらない出来事かもしれませんが、想像するだけでワクワクするテーマです。

 

私は老人ホームで介護士として働いていますが、日々の暮らしや入居者様との会話の中で、「もし大金があったらねぇ」といった夢の話が出てくることもあります。

 

そのときに感じるのは、お金そのものよりも「お金を通じて何をしたいか」「誰と過ごしたいか」に、人の本当の願いが表れるということです。

 

大金があったら本当に幸せ?

まず考えたいのは、「大金=幸せ」ではないということです。


私たちはどうしても「お金があれば安心できる」「お金があれば自由になれる」と思いがちです。確かに、お金があることで不安が減ったり、選択肢が広がったりするのは事実です。

 

けれど、老人ホームで暮らす方々のお話を聞いていると、「本当に大切なのはお金ではない」と気づかされることが多いのです。

 

ある方は若い頃に事業で成功して多くの財産を築きましたが、今一番の願いは「毎日笑顔で話せる人がそばにいてくれること」でした。

 

逆に、裕福ではなかったけれど、子どもや孫がよく顔を見せてくれることが喜びで、「私は幸せ者だよ」とおっしゃる方もいます。

 

つまり、大金があってもなくても、人が本当に求めるのは「心の豊かさ」なのだと思います。

 

大金があったら、私はこうしたい

では、もし本当に大金が手に入ったら、私はどうしたいのか。正直に言えば、自分のために少しは使いたいです(笑)。旅行に行ったり、美味しいものを食べたり、新しい服を買ったり――そういう楽しみも人間には大切です。

 

でも一番したいのは、「人の役に立つこと」に使うことです。


介護士として働いていると、目の前に必要とされることが山ほどあるのを実感します。

 

たとえば、施設の設備をもっと快適にできたら、入居者様の暮らしはさらに安心で心地よいものになります。レクリエーションのための資金があれば、もっと楽しい時間を提供できるでしょう。

 

また、介護職は決して高給ではありません。多くの仲間が「やりがいがあるから続けている」と言いながら、生活はギリギリという現実もあります。もし大金があれば、介護に関わる人たちの待遇を少しでも改善する仕組みを作りたい、そう強く思います。

 

入居者様の夢から学ぶこと

老人ホームで暮らす方々に「もし大金が手に入ったら?」と聞くと、実にさまざまな答えが返ってきます。

 

「若い頃に行けなかった海外旅行に行ってみたい」


「孫に家を買ってあげたい」


「美味しいお寿司を毎日食べたい」

 

そうした夢のような話を聞いていると、思わずこちらまで楽しくなってしまいます。けれど、最後には決まってこう言われるのです。


「でも、いま元気でこうして話していられることが、一番の幸せだよ」

 

大金がなくても、自分のそばに大切な人がいて、笑い合える時間がある――その気づきは、私にとって何より大切な学びです。

 

大金を持つより「信頼」を築くこと

介護の現場では、お金よりも「信頼」が力を持つと実感します。


どんなに豪華な施設や立派な備品があっても、信頼関係がなければ入居者様は安心できません。逆に、設備が十分でなくても、心から寄り添うスタッフがいれば、入居者様は穏やかに暮らせるのです。

 

もちろん、大金があればその環境をよりよく整えることはできます。ですが、根っこの部分は「人と人との信頼」であり、そこが満たされなければ真の豊かさにはつながらないのだと思います。

 

読者のあなたへ

あなたはもし大金が手に入ったら、何をしたいですか?


旅行?家の購入?趣味に没頭?それとも、誰かのために使いたいと思いますか?

 

想像してみると、自分が本当に大切にしているものが浮かび上がってきます。

 

お金を手にするかどうかは別として、その答えはこれからの生き方のヒントになるはずです。

 

「大金が欲しい」という思いの裏には、「安心したい」「自由でありたい」「大切な人と幸せになりたい」という願いが隠れています。その願い自体は、必ずしもお金がなければ叶えられないものではありません。

 

小さな幸せを見つける力、感謝する心、人を大切にする気持ち――そうしたものがあれば、日常の中にすでに「豊かさ」は存在しているのです。

 

おわりに

大金が手に入ったら、きっといろんな夢が広がるでしょう。でも、その夢の中心には必ず「人とのつながり」や「心の安心」があります。


お金は手段にすぎません。本当に大切なのは、自分が何を大事にして生きたいのかということです。

 

だから私は思います。大金があってもなくても、「今この瞬間をどう生きるか」が一番の宝物なのだと。


あなたもぜひ、「もし大金が手に入ったら?」と考えてみてください。そして浮かんできた願いを、少しずつ現実の生活の中で大切にしてみてください。

 

その先に、きっと「お金以上の幸せ」が見つかるはずです。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。