kaigonoki’s diary

えがおの高齢者を増やす介護士

人に親切にしていると自分だけが損していると感じていませんか?

私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。この仕事を選んだ理由は、何よりも人に寄り添い、支えたいという強い思いからでした。日々の業務は決して楽なものではありませんが、入居者さんたちの笑顔や「ありがとう」の一言でやりがいを感じています。

 

しかし、時折ふと感じることがあります。それは、「人に親切にしていると、自分だけが損をしているのではないか?」という思いです。これは、介護士だけでなく、誰にでも感じたことがある疑問かもしれません。今回は、この感情について考えてみたいと思います。

 

親切心と自己犠牲の狭間

介護士の仕事は、他人のために尽くすことが多い職業です。日々のケアやサポート、時には自分の休憩時間を削ってでも入居者さんに寄り添うことが求められます。このような環境では、自然と自己犠牲の精神が養われますが、それが過度になると「損している」という感覚に繋がることがあります。

 

例えば、同僚が自分の担当の仕事を押し付けてくることがあるかもしれません。そのとき、自分は「助けてあげよう」という気持ちで引き受けるのですが、後から「なぜ自分ばかりが?」と思うこともあるでしょう。そうした積み重ねが「親切にすることが自分の損」という考えに結びついてしまうのです。

 

親切の本質を見つめ直す

では、親切にすることは本当に損なのでしょうか?ここで親切の本質について見つめ直してみましょう。

 

親切とは、見返りを求めない善意の行動です。誰かのために何かをすること、そのものに価値があります。しかし、人間は感情の生き物ですから、どうしても「自分ばかりが頑張っている」と感じることがあります。

 

大切なのは、親切の本質を理解し、そこに喜びを見出すことです。親切な行動は、その瞬間には見返りがなくても、長期的には自分にとってもプラスになることが多いのです。例えば、親切にした相手が後にあなたに恩返しをしてくれることもありますし、周囲の人々からの信頼が厚くなり、人間関係が豊かになることもあります。

 

小さな喜びを見つける

日々の業務の中で、小さな喜びを見つけることも重要です。入居者さんからの感謝の言葉や笑顔、同僚からの信頼と協力、これらは一見すると小さなことかもしれませんが、実は大きな力になります。

 

私自身も、忙しい日々の中で時折「何のためにやっているのだろう」と感じることがあります。そんな時は、一度立ち止まって、過去の入居者さんとの思い出や感謝の言葉を思い返すようにしています。そうすると、不思議と心が温かくなり、「やっぱりこの仕事を選んで良かった」と思えるのです。

 

自分を大切にすることも忘れずに

介護士の仕事は、他人を大切にすることが前提ですが、自分自身を大切にすることも忘れてはいけません。過度な自己犠牲は、いずれ心身の健康を損なう原因になります。適度に自分の時間を取り、自分を癒すことが、長くこの仕事を続けるためには必要です。

 

私自身も、週末には趣味の時間を作り、リフレッシュするよう心がけています。好きな音楽を聴いたり、友人と過ごしたりすることで、ストレスを解消し、また新たな気持ちで仕事に向き合えるようになります。

 

さいごに

親切にすることが自分だけの損だと感じることは、誰にでもあることです。しかし、その親切が誰かの心を救い、喜びを与えていることを忘れないでください。私たちの行動は、直接的な見返りがなくても、人々の心に大きな影響を与える力があります。

 

自分を大切にしながら、周りの人々にも親切に接すること。それが、介護士としての誇りであり、喜びです。皆さんも、ぜひ自分の中にある小さな親切心を大切にしてください。それが、いつか必ず大きな幸せとなって返ってくるはずです。

 

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも一緒に頑張っていきましょう。